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2-1でPythonファイルの実行とprintの方法がわかったと思います。
以降はプログラミング言語に共通する基本的な考え方を説明していきます。
変数を説明する際によく使われるのは「変数は入れ物」という表現です。
例えば、「xという箱に1という数字を入れる」という場合、Pythonでは以下のように記述します。
x = 1
これでxという箱の中に数字の1が入ったことになります。この変数に値を入れることを「代入」と言います。
この箱の中身を取り出すこともできます。
例えば、2-1で使ったprint関数を使うとxの中身を確認することができます。
x = 1 # xに1を代入
print(x) # xの中身である「1」が表示される
箱の中身を入れ替えることも可能です。
例えば以下のようにすると変数の値が変わります。
x = 1 # xに1を代入
x = 5 # xに5を代入
print(x) # 「5」が表示される
変数を理解するために、2-1で作成したhello worldを少し改造した以下のファイルを作成して実行してみてください。
・2-02_hello_world2.py
message = "hello world"
print(message)
message = "world hello"
print(message)
実行すると最初は「hello world」、次に「world hello」と表示されます。
hello world
world hello
これは一度printで「message」変数を表示した後に「message」の変数の値を変更しているために表示する内容が最初とその次で変わっているということになります。
つまり「変数とは箱であり、中身を入れ替えることができるもの」ということになります。
変数を使う利点は「変数の中身を書き換えられる」点です。
例えば足し算などの場合、「1 + 1」とプログラムで書いた場合は答えは2にしかなりません (※四則演算については次のページで説明します)。
ですが「x + y」と変数のxとyを使った表現の式にしておくと「x = 1, y = 1」の場合は「1 + 1」の時のように答えが2になりますが、「x = 5, y = 2」とした場合でも7という答えを導けます。
つまり「x + y」と変数を使うことで「xとyに様々な数値を入れた場合の計算ができる」ということになります。
このように「汎用的に使う」ためには変数を利用した方が便利になります。
x, yなど記号的な文字を使っていますが、実際にプログラムを書く時は 「できるだけわかりやすい変数名をつける」 ことが望ましいです。なぜなら、x, yなどとしてしまうとその変数名を見ただけではどんな値が入るかがわからなくなるためです。
なので、せめてhello worldを変数化した時のように「message」などとしておけば少なくとも文字列が入るだろうことが想像できます。
変数に限らず、ファイル名など他の名前を付ける時もそれが何を表しているのかわかるような名前付けをするようにしましょう。プログラマ毎のネーミングセンスが問われる部分でもあります。